オルタナ改装からのオフグリッド生活日記

オフグリッドを目指す改築アイデアと、光熱費月3300円の暮らしをシェアしたい

大地再生の会〜水脈掘り(2)〜

大地再生の会ワークショップ3日目。8名の参加。本日はユンボなし。全て手作業。

昨日に引き続き、水脈を剪定枝で形作っていくのだが、昨日はユンボで大忙しだった師匠Kさんがまずは技を見せてくれた。作業の早さに驚く!

「せせらぎに風が吹いて、木の枝が折れて落ちて流れる。どんな長さの枝が川に流れているか想像すれば、どんな枝をどう置けばいいか、わかるはず」

いつも自然がお手本。自然を観察する力が、再生に応用できるヒントを得られるかどうかの差になる。f:id:naomicka:20211017174107j:plain小川のせせらぎをせき止めないよう、溝を崩さないように、上から下へと緩やかに流れる雨水をイメージして。今日は枝の一本一本に意味を持たせつつ、作業できた。f:id:naomicka:20211017174120j:plain大きな点穴を実践復習。枝を束ねて巨木の切り株を作るイメージ。イノシシが当たってもグラつかない強度で、深い縦浸透を促す。束ねる人と、活ける人の二人体制。途中から手を離しても自立するようになる。f:id:naomicka:20211017174135j:plain水脈が出会う、合流ポイント周りは、水が豊富。なので、植栽にぴったり。しかも、植物の根が大切な合流ポイントの土砂崩れを防いでくれる。植栽場所には、やや土を盛って、炭、藁をかけておく。f:id:naomicka:20211017174307j:plain水脈に沿って植栽エリアを作る。炭を広く撒き、藁をかぶせるように、振り撒く。f:id:naomicka:20211017174222j:plainさらに炭、藁の上から、水脈から掘り出した土をかぶせる。f:id:naomicka:20211017174234j:plainf:id:naomicka:20211017174504j:plain水脈に、枝を並べて、葉付きの枝を活けたら、完成。かと思いきや、さらに植栽予定エリアに剪定枝を被せて、できあがり。f:id:naomicka:20211017174520j:plainあとは車が出入りして、固くなってしまった真砂土の上にも、炭と藁。ここにクローバーや芝が生えたら、どんなに素敵だろう。車が出入りする時に踏みしめても、問題なし。春には草が芽吹くはず。f:id:naomicka:20211017174534j:plain仕上げは、大地再生の会のお二人が、京都のハーブ専門店で仕入れてくれた選りすぐりのハーブたちを、水脈の近くに仮植え。

滋賀県高島市のハーブ苗専門店 グリーンスポットデンのホームページ - グリーンスポットデンホームページ

f:id:naomicka:20211017174609j:plainみんなが水脈の仕上げをする横で、大地再生のKさんは、どしどし剪定。喧嘩していた樹々がきちんと棲み分けできるようになる。風が通り、光が差し込み、周りの景色の見通しもよくなった。最高に気持ち良い。f:id:naomicka:20211017174053j:plainf:id:naomicka:20211017174143j:plain風の剪定をした畑。f:id:naomicka:20211017174438j:plainほかの木に負けじと背が高くなってしまった柿を食べてみようと、大きな枝を切ることに。ひと枝から西条柿がたんまり採れた。来年、またもう一本の枝を切れば、手が届く場所に実が成るようになる、と。f:id:naomicka:20211017174450j:plainf:id:naomicka:20211017174618j:plain

【3日間の変化】

●鬱蒼としてとても入り込めなかった場所がなくなった

●森が明るくなった

●土地と仲良くなれた

●周りの景色が見えるようになった

●風が気持ちよくなった

●空気がよくなった

●音がとてもクリアになった(これは土地に凹凸が出ることで実際に起こるらしい)

●蚊が減った

 

最後に、大地再生の会のKさんの話を聞いて、泣いてしまう。

作業は構想通りにはいかないものらしいが、「土の様子を見ながら、土や剪定枝の量を見ながら、臨機応変にベストなプランになった」と。今後のこの場所がどんな風に変わっていくかという話を聞きながら想像した未来の庭が、あまりに理想的な姿だったから。それを語るKさんの姿があまりにピュアだったから。

あれもしましょう、これもしましょう、と打ち合わせの時に話していたことを、どれもこれも叶えてくれたのに、さらにこの先も、惜しげも無く、知識とアイデアと愛をこの土地に注ごうとしてくれている。大地再生の会のKさん、Sさんをはじめ、今回集まってくれた仲間はみんな、純粋に大地を再生したいという気持ちでつながっていた。ありがたさが涙になった。

次の大地再生のワークショップは2022年春頃。蔵の足場が解体された頃に、庭の東側の水脈作りをする。大地再生の会のワークショップの中でも、水脈を一から作る作業はなかなか体験できないらしい。2022年春に、この貴重な体験をしていみたい人は、ご一報を。